未来パーソナルモビリティ i-unit
2020年03月04日
2005年日本国際博覧会(以下愛知万博)にてトヨタ自動車がチームで制作・出展した、未来型パーソナルモビリティ。2003年の東京モーターショーに出展した「PM」というコンセプトカーをさらに発展させたもの。会期中は愛知万博における展示品の一種のシンボルとしてテレビなどで多く取り上げられていた。
「人間の拡張」というコンセプトに基づいており、クルマに「乗る」のではなく「着る」という感覚で設計されている
コンセプトおよびテーマ
コンセプトは「人間の拡張」。テーマは「Inspire the Individual」。単なる車の小型化ではなく、乗る事により人間の能力や機能が拡がるといった人からの発想に重点を置いて開発を行った。
デザインテーマ
デザインテーマは「葉」とした。葉の持つ太陽の光を命のエネルギーに換える未知の力や、生物の持つ合理性、シンプリシティ(無駄の無い機能美)を表現することを狙った。これは、愛・地球博のテーマ「自然の叡智」にも通ずる。
基本パッケージ
人の移動空間から車の移動空間までシームレスな移動を実現するため、場所に応じて車両の姿勢を変化させる「可変スタイルシステム」を開発した。「低速姿勢モード」では人が立って歩く姿勢に近くなり、人と同じ高さの目線で無理なく人と混在して移動できる。「高速姿勢モード」ではコンパクトスポーツカーのような姿勢に変化し、低重心の安定した操縦性を確保している。